【英語で学ぼう仮想通貨05】コインとトークン

今回は仮想通貨界におけるコインとトークンの違いについて考えてみたい。

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コインとトークンの相違

以下の記事をもとに説明していこう。

出典“Coins Tokens & Altcoins: What’s the Difference?”

仮想通貨(暗号通貨)とは何か?それは誤った名称である

It is important to note that all coins or tokens are regarded as cryptocurrencies, even if most of the coins do not function as a currency or medium of exchange. The term cryptocurrency is a misnomer since a currency technically represents a unit of account, a store of value and a medium of exchange.

「デジタルなコインやトークンは一様に暗号通貨と呼ばれているが、実際には交換手段として使えず通貨の機能を持たないコインも多いことに注意してほしい。厳密に言うなら、通貨とは「計算単位、価値保存、交換手段」という貨幣の三つの機能を兼ね備えたものを指す。したがって暗号通貨(cryptocurrency)という用語は誤称なのだ。」

文意は明確だと思う。重要なのは「三つの機能を同時に満たすものが通貨だ」という点だ。どれが欠けても通貨とは言えない。そのためデジタルコインの中にはコインとは名ばかりの通貨まがいも混じっているということになる。
また暗号通貨(仮想通貨)という用語の混乱が指摘されているが、それでは「交換手段として機能しないコイン」を何と呼ぶのか?これを決めないと混乱は収まらないだろう。当ブログでは慣用に従い、仮想通貨または暗号通貨で通すことにする。

All these characteristics are inherent within Bitcoin, and since the cryptocurrency space was kickstarted by Bitcoin’s creation, any other coins conceived after Bitcoin is generally considered as a cryptocurrency, though most do not fulfil the aforementioned characteristics of an actual currency. The most common categorization of cryptocurrencies are: Alternative Cryptocurrency Coins (Altcoins) and Tokens.

「暗号通貨の世界はビットコインの創造によって本格稼働した。ビットコインが通貨の三機能を兼ね備えていたため、ビットコインに続いて世に生みだされたコインはみな暗号 “通貨” と呼ばれるようになった。だが、先述のように多くのコインは通貨の機能を一部しか備えていない。一般的に、暗号通貨の世界にはオルトコイン(Altcoin)とトークン(Token)の二種類が存在する。」

繰り返しになるが、ビットコインが代表的な仮想通貨であるのは最初にメジャーになったからばかりではない。通貨の三機能をぜんぶ持っていたから仮想 “通貨” 界を代表できるのである。

コイン(オルトコイン)とは何か?

Alternative cryptocurrency coins are also called altcoins or simply “coins”. They’re often used interchangeably. Altcoins simply refers to coins that are an alternative to Bitcoin. The majority of altcoins are a variant (fork) of Bitcoin, built using Bitcoin’s open-sourced, original protocol with changes to its underlying codes, therefore conceiving an entirely new coin with a different set of features. Examples of altcoins that are variants of Bitcoins codes are Namecoin, Peercoin, Litecoin, Dogecoin and Auroracoin.

「オルトコインは単にコインと呼ばれることもあるが、どちらも意味は同じだ。オルトコインのオルタナティブとは、単にビットコイン以外のコインという意味だ。オルトコインの大半はビットコインのヴァリアントだ。ビットコイン固有のオープンソース・プロトコルをカスタマイズし独自機能を持たせれば、完全に新たなコインを作れるのである。代表的なオルトコインにはNamecoin、Peercoin、Litecoin、Dogecoin、Auroracoinなどがある。」

ヴァリアントとは、ビットコインのブロックチェーン上でメインのブロックチェーンから分岐したフォーク(新しいブロックチェーン)上で生成された派生コインという意味になる。テクニカルなジャーゴンばかりでわかりにくいが、要はオルトコインとは「ビットコインから派生した独自機能を持つ仮想通貨」ということだ。

There are other altcoins that aren’t derived from Bitcoin’s open-source protocol. Rather, they have created their own Blockchain and protocol that supports their native currency. Examples of these coins include Ethereum, Ripple, Omni, Nxt, Waves and Counterparty.
A commonality of all altcoins is that they each possess their own independent blockchain, where transactions relating to their native coins occur in.

「オルトコインのなかには、ビットコインのオープンソース・プロトコルから派生したのではなく、独自のブロックチェーンとプロトコル上で稼働するコインもある。その代表がEthereum、Ripple、Omni、Nxt、Waves、Counterpartyなどだ。」
「これらオルトコインに共通するのは、ブロックチェーン上で作られ流通するという点である。各コインはそれぞれ独自のブロックチェーン上で生成され流通するから異なる名前を持っているのである。」

トークンとは何か?

Tokens are a representation of a particular asset or utility, that usually resides on top of another blockchain. Tokens can represent basically any assets that are fungible and tradeable, from commodities to loyalty points to even other cryptocurrencies!

「トークンは特定のアセットもしくはユーティリティをデジタル通貨のかたちで表したもので、既存のブロックチェーン上で稼働する。原則的に、同等物と交換可能かつ商取引可能なアセットであれば、あらゆるものをトークン化することができる。例えば、金貨や原油といった実物資産や、インターネットやクレジットカードで獲得した各種ポイント、果ては別の暗号通貨に至るまで、あらゆるアセットはトークンとして表現可能だ。」

トークンとは「自前のブロックチェーン上ではなく他者(他社)の作ったブロックチェーン上で流通する疑似的な通貨」なのである。

当局の法的な対応を待つしかないが、現状では「コインは実体的な価値の裏付けを持たない通貨、トークンは何らかの資産(asset)か使用価値のあるもの(utility)を価値の裏付けに持った疑似的な通貨」と捉えるといいかもしれない。将来的には必ず明確に法的に峻別されるはずだ。
そうでないと社会秩序が構築されず、まともな経済圏(仮想通貨界隈では “ecosystem” という言い方をよくする)を生みだせない。この部分はある意味、仮想通貨全体のジレンマだ。いくら非中央集権を志向するといっても、法律まで外部世界と切り離して勝手に運用するわけにはいかないからだ。逆にいうと、法を唯一の外部とのインターフェイズと捉えられるのかもしれない。法規制を順守するなかで独自の経済圏を営めばいいのだ。

Creating tokens is a much easier process as you do not have to modify the codes from a particular protocol or create a blockchain from scratch. All you have to do is follow a standard template on the blockchain – such as on the Ethereum or Waves platform – that allows you to create your own tokens. This functionality of creating your own tokens is made possible through the use of smart contracts; programmable computer codes that are self-executing and do not need any third-parties to operate.

「トークンを作るのは(オルト)コインを作るよりずっと簡単だ。プロトコル・コードの書き換えも独自ブロックチェーンの構築も要らないからだ。EthereumやWavesなどのプラットフォームで提供されている標準テンプレート(通常はスマートコントラクト)に準拠すればトークンは簡単に作成できる。スマートコントラクトとは第三者の手を介すことなく自動執行されるコンピューター・プログラムのこと。デジタル化された売買契約と考えればよい。」

イーサリウムをプラットフォームに使うトークンがマジョリティだ。ここに出てくるスマートコントラクト(smart contract)も法律との絡みで重要な概念だ。仮想通貨の信用性や透明性を社会に認知してもらうためには欠かせない機能になると思う。

自動執行(self-executing)という部分がミソだ。これはそもそも法律の概念なのだが、「契約定義→自動執行→承認」というプロセスが決済(金銭授受)の信用性を保証する仕組みなのである。承認するのは裁判官でも銀行でもなくブロックチェーン全体だ。したがってスマートコントラクトは「非中央集権」であって「トラストレス」であるという仮想通貨の根幹をなす機能のひとつだ。
適用範囲は広大だ。いわゆる売買契約にとどまらず、企業内の稟議、勤務規定や就業規則、プロジェクト管理、予算管理など、あらゆる約束事に応用可能だ。そうであるだけに、仮想通貨界と法規制当局は新時代に即した法改正を行う必要があるだろう。そうした法律の裏づけがなければ、ブロックチェーンは真の意味で社会インフラの一翼を担うことはできない。