【英語で学ぼう仮想通貨02】ブロックチェーンとマイニング

2018-05-24お金の話, 仮想通貨

ビットコインについて続きをお送りしよう。中心はブロックチェーンとマイニング(採掘)の重要タームに関する解説だ。

 

マイニングとブロックチェーン

ビットコイン談義は佳境へ入る。技術的に肝となる部分の説明だ。

出典 Bitcoin: What The Heck Is It, And How Does It Work?

If it’s not issued by a government, where does it come from and who keeps track of it?

「政府が発行していないお金だということはわかったけど、じゃあビットコインはどこで生まれるの?誰が管理してるの?」もっとも疑問である。

The acts of generating new bitcoins and of tracking Bitcoin transactions go hand in hand, and both are accomplished through a process known as “mining.” This is where it starts to get a little complicated.

「ビットコインはネット上で参加者が協力して生成し、すべてのトランザクションを追跡管理している。この作業をマイニング(採掘)という。」
go hand in hand
みんなで協力するという意味のイディオム。ここからマイニングの話は少しテクニカルになる。

Basically, mining occurs when a computer or a network of computers runs Bitcoin software. That software creates new entries in Bitcoin’s public record of transactions, called block chains. The math is complicated and hard to forge, so the block chain stays accurate. Because anyone can download and install the Bitcoin software for free, the payment processing and record-keeping for Bitcoin is done in a widely distributed way, rather than on one particular server.

「マイニングを始めるには、単独のPCか、複数のPCで構成されるネット上で専用のビットコイン・ソフトウェアを起動する。ソフトウェアを起動すると、ビットコインの公開トランザクションレコード内に新しいエントリが作成される。この公開レコードをブロックチェーン(block chain)という。」
forge
金属プレスで金属を鋳造することが元の意味だが、現在は、偽造もしくは改竄という悪い意味で使われることの方が多い。類義語は “counterfeit”。
「このレコードを管理する数式は暗号鍵技術を駆使した高度なものであり改竄(偽造)は難しい。そのためブロックチェーンは常に正確に保たれる。ソフトウェア自体は無料でダウンロードして各自のPCにインストールできるため、ビットコインの支払い処理や台帳管理は各自のPC上で分散処理する。一カ所の高性能・大容量のサーバーに集約して一括処理する必要はない。」
ここがビットコインなど仮想通貨の技術的な根幹に当たる部分だ。従来のトランザクション処理は、特に膨大な件数が発生する金融の現場では、 “centralized processing” といって高性能マシンが集中処理していたのが、ビットコインではこの処理負荷を世界中のあちこちのPCにばらけて処理させているのだ。
これが先ほど “go hand in hand” と表現されていた「協力する」の意味だ。赤の他人でも共通のビットコインソフトウェア上で作業をしているのだから、外部から見れば「協力」ということになる(実際には採掘のお礼にもらえるビットコインを掘り当てるための「競争」なのだが・・・)。
複数のPCが同じトランザクションを処理することはない。そうした混乱が起きないようにしているのが、データのブロックを連鎖させて厳密な順番で処理していくブロックチェーンという技術だ。

When block chains are created, so are new bitcoins — but there’s a hard limit to how many will ever exist. The system was designed to create more bitcoins at first, then to dwindle exponentially over time. The first set of block chains each created 50 bitcoins. The next set each created 25 bitcoins, and so on. New block chains are created roughly every 10 minutes no matter what; when more computers are actively mining, the program they’re running gets harder (and therefore slower) to compensate. The bitcoin FAQ estimates that the final bitcoin will be mined in the year 2140, bringing the permanent circulation to just under 21 million. (Currently, there are roughly 12.4 million bitcoins in the world.)

「(採掘者が)新しいブロックチェーンを作るたびに新たなビットコインが生まれる。しかし無制限に生まれるわけではなく、あらかじめ発行上限数(最大2100万単位)が決められている。ビットコインは最初のうちは多く作れるが、時間経過とともにあまり作れなくなっていくシステムなのだ。ブロックチェーンの最初のセットでは、各セット50単位のビットコインが作られるが、次のセットでは各セット25単位しか作られない。そうやって作られるコイン数は減っていく。処理件数の多寡に関係なく、ブロックチェーンは約10分に1回作られる。」
「マイニングを行うPCが増えると、その分プログラムの処理負荷が上昇し処理スピードは遅くなっていく。ビットコイン公式サイトおFAQによれば、最後のビットコインが採掘されるのは2140年と言われている。2100万単位のうち既に1240万単位ほどが発行済みと言われている。」
miner
マイニングを行う人。採掘者。よくマイナーとそのまま表記されているが、一般にわかりづらい。メジャー・マイナーのマイナーと紛らわしいので、当サイトでは原則、採掘者で統一したい。
ビットコインは法定通貨(fiat currency)と違って発行数の上限が2100万ユニットと決まっている。マイニングという表現でも想像できるように、ビットコイン設計時には、金本位制のゴールドが意識されている。裏を返せば、際限なく発行可能な法定通貨へのアンチテーゼがこめられている。
英文的には “the program … gets harder … to compensate. ” が英語らしい表現だろう。直訳すれば「埋め合わせのためにプログラムはより一生懸命働く」ということになる。compensate の基本的意味は「何かを補う」ことだ。この場合含意されているのは、採掘者が少ないときと多くなったときの対比だ。同時に採掘しているマシンの台数が増えると、その分競争が発生するのだ。何を埋め合わせるのと言えば、”競争によって置かれた不利な状況を” だ。なぜならビットコインは最初に採掘した人間のプログラム上でしか作られない決まりなのだ。
そのためプログラムは “ライバル” を出し抜いていち早くビットコインを掘り当てなければならない。実際、いまや世界中で、下の画像のようなPCを連結したマイニング専用のスタックが活躍している。個人のPCでシコシコやっていて太刀打ちできる相手ではない。

次回に続く。